データの精度を高めることは大切ですが、データに頼らなくてもいいんです

とある競合コンペの打ち合わせ。

クライアントの同業他社の状況をまとめた資料を見て、広告代理店の方が一言。
「このデータだったらヨソ(の広告代理店)との差別化ができん
 もうちょっと、掘り下げたヒアリングができないだろうか」

この「もうちょっと掘り下げたヒアリング」は新たに発生したジョブなので
費用や納期の問題も出てきますが…そこをクリアしても難しいんです、掘り下げるの。
物理的な要因よりも、そもそも「社外の人間に話すことじゃない」からなんです。
考えたら当り前ですよね。
たまにビジネス誌のインタビューで見かける「顧客像」まで聞けたら上出来なんです。
「聞けなかった」ということも実は大事な情報だったりしますが…。

同じデータでも大丈夫なんです。というか相手よりも少ないくらいでも。
極端な話、国や自治体の数字だけでもOKなんです。
手元にあるデータに対する評価とそれに対する対策が我々の仕事なんですから。

例えば、「20代女性の6割が○○を求めている」というデータがあります。
それに対して、6割を攻めるのか残りの4割を攻めるのか、という評価。
6割(あるいは4割)を攻略する対策 →ここが広告、キャンペーン。
予備軍の10代を攻めるという手もあります(かなりリスキーですが…)


出ているデータを見て「So What(だから)」を出すのが広告の仕事。
だから、そこらにありそうなデータだからってライバルの広告代理店と
差がつかないなんてことはないはずなんです。


とはいえ広告業界に限ったことではなく、データ(資料)がたくさんないと
クライアント上層部には通じないのも事実だったりします(苦笑。